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長生きできる世界を目指して ―健康を守り、地球を守る― (健康生命科学研究所 研究所長/工学部 応用化学生物学科 教授 村田 隆)

科学の進歩で病気は克服されつつありますが、もしもすべての病気が根絶されたとしたら、皆さんは長生きしたいですか? 長生きできることは大事ですが、健康な状態で長生きできないと、地球は不健康な老人であふれてしまいます。また、健康に長生きできる身体があっても、地球環境が悪化して人類が暮らせなくなっては困ります。健康生命科学研究所では、人間が健康に長生きできるための様々な研究をしています。ここでは、健康生命科学研究所が行っている研究の中から、体の中を流れる体液の研究と、地球にやさしいプラスチック作りの研究を紹介します。

健康生命科学研究所 研究所長/工学部 応用化学生物学科 教授 村田 隆

健康生命科学研究所 研究所長/工学部 応用化学生物学科 教授 村田 隆

リンパの流れを研究して新しい治療法を開発する

私たちの体を循環しているのは血液だけではありません。血管からは組織液(リンパ)がしみ出し、組織液はリンパ管を通して血液に回収されます(図1)。リンパ管は体の中でいろいろな働きをしており、リンパ管のはたらきと病気は深い関係にあります。身近な例として、リンパ管の流れが悪くなると「むくみ」が生じます。また、がんの転移もリンパ管が関係しています。しかしながら、リンパ管は目立たない存在で、血管に比べると注目されてきませんでした。

当研究所の馬嶋教授のグループは、体の中で新しいリンパ管が作られることに注目して研究を進めています。もしも、体の中で起こるリンパ管の形成をコントロールすることができれば、病気の進行をコントロールすることができ、新しい治療法が開発できるかもしれません。そこで、人間の体内に存在するリンパ管を作らせる物質(プロスタグランジンや神経ペプチドなど)に注目し、この物質がどのように働くかを研究しています。この研究を足がかりにして、肥満治療、歯周病の予防から、がんのリンパ節転移の抑制などに効果のある薬品や新しい治療法の開発を目指します。

図1

1 リンパ管とリンパの流れ

バイオの力でペットボトルを作る

化石燃料の消費による大気中のCO2(二酸化炭素)濃度上昇は深刻な問題です。CO2濃度上昇により、地球温暖化による海面上昇や、気候変動による植生の変化が予測されています。一方、別の問題として、日本の農村では、高齢化や過疎化が問題になっています。カーボンニュートラルである農業や林業の生産物(バイオマス※1)を原料にしてプラスチックを製造できれば、化石燃料の使用を減らし、農業林業の新たな雇用を生み出すことができ、両方の問題が一度に解決できる可能性があります。

当研究所の仲亀教授のグループは、ペットボトルや衣類などに利用されているポリエチレンテレフタレート(PET)の原料であるテレフタル酸を、微生物を使ってバイオマス資源を発酵させる方法により生産する研究を行っています(図2)。この方法により、化学工業的な製造方法(化学工場で生物を使わずに生産する方法)と比べて、環境への負荷を抑えられる可能性があります。将来的に石油から化学工業的に合成する方法と同程度の価格で生産ができるようにすることを目指して、テレフタル酸の製造に適したバイオマス資源の選定、使用する菌株(※2)の改良、大量生産技術の確立など、実用化に向けた取り組みを行っています。

図2 バイオマス資源を利用したテレフタル酸、ポリエチレンテレフタレート(PET)の製造法

2 バイオマス資源を利用したテレフタル酸、ポリエチレンテレフタレート(PET)の製造法

1 バイオマス:「バイオ(bio=生物資源)」と「マス(mass=量)」を組み合わせた言葉。生物由来の再生可能な有機性資源の内、化石資源を除いた資源のこと。

2 菌株:微生物の単一種が一定量まとまって育成されている状態のこと。

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