
応用化学生物学科 応用化学コース | 応用バイオコース | 生命科学コース
物質や生物・生命の仕組みを解き明かし
新たな発見で社会をより豊かにする人へ
化学の力で工業製品や医薬品などが開発され、私たちの暮らしを豊かにしています。生物も連続する化学反応によって命を紡いでおり、このしくみを理解し応用することで私たちの健康や医療、地球環境の改善に大きく役立てることができます。また、生命の中にひそむ未知のしくみを発見すると未来を拓く新しい価値を創造できます。応用化学生物学科は物質そのものを探求する化学的な知識と生命のしくみを多角的な視点で解き明かすバイオテクノロジーの知識を併せ持つ、未来の社会に貢献できる実践力のある研究者・エンジニアを育成します。
学びのキーワード
- ・電子部品・プラスチック
- ・医薬品/化粧品
- ・食品開発
- ・生命現象の解明
- ・自然環境/環境改善
- ・生物機能の応用
- ・バイオインフォマティクス
- ・天然資源の回収・リサイクル
(再利用) - ・化学工場
- ・クリーンエネルギー
学科の特長
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01 自然界や生き物から
新技術のヒントを得る生きものは、厳しい環境の中を生き抜くために素晴らしい形態、機能、仕組みを生み出してきました。これらを分子レベルで化学的にとらえて製品に反映させ、既存の製品を凌駕する手法が生物模倣技術です。またバイオテクノロジーは、自然を観察・探求し、研究成果を社会で実用することをめざす領域です。医療・食糧・エネルギー・資源をして環境そのものの保全など、多くの領域で化学と生物を融合させ、課題を解決し、世の中をよくするモノを作ることに技術者・研究者の知恵を力が活かされています。
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02 人のいのちや生活を支える
科学と技術の融合生命活動の仕組みを解明することで病気の原因などを明らかにし、健康効果の期待できる食品や新たな治療法につながる医薬品の開発が可能となります。生命科学やバイオテクノロジーはまだまだ未知の領域が多く、想像もつかなかったことを行う能力を有する生物が新たに見つかっています。化学と生物そしてテクノロジーが融合することで新しい未来を創っていける分野です。

コース紹介
応用化学コース
化学による新たな価値創造で、
持続可能な社会の実現に貢献する
新素材や再生可能エネルギーの研究、暮らしを支える薬品や生活用品の開発、環境問題の検証など、多くの産業を支えるとともに、世界が抱える課題解決のための重要な手段となるのが応用化学です。応用化学コースでは「確かな基礎」を身につけることを何より重視し、科学的なアプローチで実社会に貢献できる、応用力と実践力を備えた人材を育成します。

特色ある教育

化学の力を活かして
取り組むべき社会課題と向き合う
毎日利用する化粧品や薬品、製品に使われる金属や電子部品、注目を集めるクリーンエネルギーなど、あらゆる場面で化学の力が活用されますが、数ある化学領域のなかでも、“社会での実用”を重視するのが応用化学の特徴です。専門的な知識とともに、「化学の力で何をするか?」という課題意識を身につけることも大切です。

豊富な実験科目を軸に
実践からの学びを重視する
1~4年次まで「研究」や「実験」の科目を配置し、学んだ知識を応用し、実践力を培うカリキュラムとしています。化学の知識やスキルだけでなく、課題解決型の授業では、プレゼンテーションやチームでの協働が求められる場面も多く、培われた能力は4年次の研究や、社会で活躍するための後押しともなるはずです。
応用バイオコース
バイオテクノロジーで
暮らしを支え、未来を創る
世界の課題である環境問題、人々の健康を支える食品や医療など、生命や生物の機能を明らかにするバイオテクノロジーにおける新たな発見には、世界の在り方を大きく変える可能性を秘めています。応用バイオコースでは、高度な知識とスキル、知的好奇心をもって専門領域を探究し、その実績を社会や多様な舞台で活かす研究者・エンジニアを育成します。

特色ある教育

生物を利用した、
新しい技術を生み出す力を身につける
生物は連続する化学反応によって成り立っています。この仕組みを利用するバイオテクノロジーは健康、エネルギー、食品など幅広い分野の多くの課題を解決する力をもっています。応用バイオコースでは、生物内で起きる化学反応を理解するとともに、その活用や分析のための知識・技術を修得した研究者、エンジニアを養成します。

知識+体験・実践で
総合力を身につける
バイオテクノロジーに関する基礎から先端技術までを講義と実習を組み合わせて段階的に履修します。さらにプロジェクト研究では研究テーマの立案から実験計画と実行、発表まで行うことで幅広い視野・創造力・対応力を身につけ、医薬、食品、分析、化粧品、化学分野の研究者やエンジニアとして活躍できる実践力を育てます。
生命科学コース
身近な生きものの観察を通して
生命現象の解明に取り組む
高校までに学んだ理数系科目の知識を大学での学びとスムーズに連携させるカリキュラムを設計し、社会で即戦力として活躍できる能力の獲得をめざします。他の2コースと同様に実践的な学びを重視しながら、進化・発生・神経・生きものがつくり出す分子に特化した学びを展開。予測困難な時代に対応できる力を持った研究者・エンジニアを育成します。

特色ある教育

「生きもの」や「生体物質」が
取り扱える実践的カリキュラム
高校までに学習した「生物」または「化学」の内容をさらに深く理解したい人のためのカリキュラムを用意。1~2年次は化学・生物学・物理学・情報科学の基礎を講義と実習を組み合わせたユニットプログラムを中心に学び、生命現象を理解するため論理的思考力や発想力を習得。プレゼンテーション能力も身につけます。

フィールドワークを通して
生きものの理解を深める
生きものの仕組みや進化を深く理解するには、生きものを丁寧に観察することが大切です。本コースでは、フィールドワークによる植物の観察などを通して、観察に必要な事柄を一つひとつ学習。また学習した観察力を活できるよう、植物工場で野菜を育てたり、生きものの定点観測を行う実践プログラムも行っています。
取得できる資格
- ・甲種危険物取扱者
- ・公害防止管理者
- ・有機溶剤作業主任者
- ・ガス溶接技能者
- ・バイオ技術者中級
- ・バイオ技術者上級
- ・バイオインフォマティクス技術者認定試験
- ・中学校教諭一種免許状 理科
- ・高等学校教諭一種免許状 理科
受験資格
- ・衛生管理者
- ・ガス溶接技能者
- ・危険物取扱者(乙種)
- ・公害防止管理者
- ・鉛作業主任者
- ・特定化学物質および四アルキル鉛等作業主任者
- ・有機溶剤作業主任者
- ・衛生工学衛生管理者
教育目的と各種ポリシー
応用化学分野の基礎知識を身につけ、科学分野の技術を通じて人類・社会に貢献できる科学技術者の育成
- 創造的思考力
- 応用化学の基礎・専門知識を応用・発展させて、応用化学分野の問題を発見・解決し、新たな価値を生み出すことができる。
- 応用化学に関連した種々の現実的課題に対して、専門知識を活用し解決方法を明らかにして、課題を解決することができる。
- 応用化学の実験、研究において、自らやるべきことを見つけ、計画をたてて実施することできる。
- チームワーク
- 応用化学の基礎知識・技能や応用について、わかりやすく説明ができる。また、応用化学に関連した課題に対する自分の意見を伝え、相手の意見を理解することができる。
- 応用化学分野の共同研究やプロジェクトにおいて、自分の役割を把握して行動することができる。また、社会人としてのルールを理解して行動することができる。さらに、工学技術者に求められる倫理を理解している。
- 基礎学力
- 応用化学の理解に必要な基礎学力をもち、応用化学の基礎的な知識・技能を理解している。
- 科学技術者の素養としての理数・情報分野の基礎知識とリテラシーを理解している。また、社会や多様な文化に関する基礎知識を理解している。
- 化学分野に関連した種々の課題や問題を解決できる。
- 創造的思考力
- 専門科目の『ユニットプログラム』科目群でのプロジェクト型教育で応用化学の基礎知識・技術を応用する方法を学ぶ。また、「卒業研究」での問題解決型教育で技術的問題を発見・解決することを学ぶ。
- 専門科目に『医薬、生物』、『環境』、『エネルギー』の応用技術に関する科目群を配置して、これらの講義、演習をとおして応用化学分野の課題解決のための専門知識・技能を修得する。また、専門科目の『実験』『ユニットプログラム』の実験、実習をとおして専門知識・技能を活用して課題解決する方法を学ぶ。
- 「卒業研究」での問題解決型教育の中で、実験、開発、研究における目的設定と計画にもとづく実施方法を学ぶ。
【学修成果の評価方法】
専門科目の講義では試験、レポート、演習で評価して、『実験』、『ユニットプログラム』ではプロジェクト実施状況をレポートにて評価する。「卒業研究」では論文、研究発表により複数の教員で総合的に評価する。
- チームワーク
- 共通基盤教育の『導入系』、『言語応用系』科目群での講義、演習をとおして、日本語によるコミュニケーションとプレゼンテーションの基本技術を修得する。また、国際的なコミュニケーションの基礎となる英語基礎力を『英語基礎系』科目群の講義、演習で修得する。さらに、専門科目の『ユニットプログラム』、『実験』科目群での応用化学に関連した協働作業とプレゼンテーション実習により、知識や意見の伝達、質問方法を修得する。
- 共通基盤教育の『キャリア系』科目群の講義、演習をとおして社会のルールを学び、『倫理系』科目群の講義をとおして工学技術者倫理を学ぶ。また、専門科目の『ユニットプログラム』、『実験』科目群におけるグループ作業をとおして、応用化学分野の共同作業での役割と期待される行動について学ぶ
【学修成果の評価方法】
共通基盤教育では試験、演習とプレゼンテーションにより評価して、『ユニットプログラム』などではグループ作業実施態度およびレポート、プレゼンテーションにて評価する。
- 基礎学力
- 専門基礎導入科目群により自然科学と応用化学分野を学ぶ上で必要な数学、力学、化学を修得する。また、専門基礎科目の『自然科学と応用化学の基礎学力を修得する科目群』で自然科学、応用化学の基礎学力を修得する。
- 共通基盤教育の『数理情報系』、『人文社会系』、『健康・スポーツ系』科目群の講義、演習、実習をとおして、自然、社会、多様な文化、グローバル化する社会に関する基礎知識を修得する。
【学修成果の評価方法】
共通基盤教育科目、専門基礎導入科目、専門基礎科目の試験、小テスト、レポート、演習にて評価する。
求める人材像
応用化学科では、本学の「アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)」に該当する人材のうち、次に該当する人、または該当しようとする人を幅広く求めます。そのために総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜(一般入試・共通テスト方式)により多様な人材を選抜します。
- 化学の実験や科学技術、自然科学に関連する分野に関する学びに明確な意欲を有している人。
- 学科のカリキュラムを学ぶために必要な、数学、理科、英語、国語(現代文)の基礎学力を有している人、または入学前教育と初年次教育を通じてこれらの基礎学力を修得しようとする意志を持った人。
選抜試験の趣旨と重視するポイント
応用化学科の求める人材像を満たす人材を選抜するため、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」その他の要素を次のように評価します。
・総合型選抜
化学の実験や科学技術、自然科学に関連する分野における何らかの活動実績がある人、または成果を得た経験を有する人、もしくは当該分野に関する強い探究意欲がある人について、調査書、志望理由書、その他の提出書類、実験・実習課題、レポート、面接、プレゼンテーションなどにより多面的に評価するため、複数の選考方式を実施します。なお、評価に際しては各要素を総合型選抜の各方式で定めた一定の割合で評価して選抜します。
・学校推薦型選抜
化学の実験や科学技術、自然科学に関連する分野に関する探究意欲がある人について、調査書等、推薦書その他の提出書類、面接、適性検査で評価します。なお、評価に際しては各要素を学校推薦型選抜の各方式で定めた一定割合で評価して選抜します。
・一般選抜(一般入試・共通テスト方式)
化学の実験や科学技術、自然科学に関連する分野の学びに意欲がある人について、学力検査で評価して選抜します。