トップページ >> 学部・大学院 >> 大学 >> 健康医療科学部 >> 健康医療科学部 看護学科
11月30日に2022年度 3年生中間実習ミーティングを行いました。
期待と不安の中で実施した領域実習をより前向きに振り返ることで、看護観を明確にし、今後の学習や実習の取り組み方について課題を見出すことが目的です。
グループワーク後に、「大変だったこと・対処方法」「嬉しかったこと・手ごたえを感じたこと」「これからさらに取り組みたいこと」を発表しました。
看護学の基礎的知識及び基本的な技術と実践能力を身につけ、看護師として生涯成長し続けるための資質と能力、他の医療保健福祉関係職種と連携・協働して、地域社会の医療整備と充実に寄与できる人材を養成することを目的としています。
神奈川県は看護師不足が深刻で、本学の看護学科も地域の医療機関の強い要望に後押しされて2015年に設置されました。2020年4月から、臨床工学科、管理栄養学科と統合し、健康医療科学部看護学科となり現在に至っています。2022年3月に4回生が卒業しこれまでに288名を送りだしています。
少子・高齢社会に突入し、医療提供体制の変化、地域包括ケアシステムが推進される医療動向の中で、また、近年のコロナ感染禍においても、人々の健康を支えていく看護の役割はますます重要となっています。多職種連携の中でケアを受ける人が主体的に参加できるように連携・協働する力や、質の高いケアを提供する力はその基盤となります。
2022年度より、新カリキュラムがスタートしますが、「コミュニケ―ション論」「看護セルフマネジメント論」「看護キャリアマネジメント論」など新たな科目を設けています。当学科の教育目的にあわせ、「インタープロフェッショナルワーク論」や「看護研究」など連携力や思考力を高めるための科目を設置しています。さらには工科系大学の強みや特徴を活かした「看護のための人間工学」「看護と医療機器」や、大規模災害時の看護を学ぶ「災害看護学」「災害看護活動論」など特徴ある科目を設けています。さらには看護実践力教育を重視した看護統合演習等の強化、ICT(情報通信技術)を使いこなせる情報リテラシー教育等の科目内容を吟味しています。実習は圏央~県西地域における各施設でのきめ細かで充実した指導、多様な健康ニーズに応えられるよう保健師課程の設置をしています。
多様な人々と関わり、科学的に看護を考え、看護大学生として、人間力を高め成長していきましょう。本看護学科では皆さまの可能性を全力で支援していきます。
看護学科学科長 新実絹代
団塊の世代が65歳以上となり、さらに高齢化が進む我が国、また地域において、在宅医療の必要性は高まる一方です。本学看護学科の特徴として、在宅看護の知識、実践力の高い看護師養成を進めます。既存の必修科目の他に工学部を持つ本学の強みを活かし、在宅で必要となる機器の知識と理解を深めるため、「看護のための人間工学」「看護と医療機器」を科目として置いています。
地震等の大規模災害や局地的な風水害、また大きな事故が生じた場合、多数の傷病者の発生が見込まれます。災害現場において迅速、かつ適切に対応できる看護師養成を本学科の特徴の一つとしています。災害看護分野の研究実績のある教員を配置するとともに、「災害看護学」「災害看護活動論」などの科目を置き、地域の災害対応訓練などの機会を捉え、実践的な教育を行っていきます。
医療の質や安全性の向上、高度化・複雑化に対応するために、他の医療関係職種と連携・補完し合い、チーム医療のなかで協働できる能力の向上が求められています。そこで、「地域看護論」で専門職の連携・協働が必要であることを学び、さらに、「インタープロフェッショナルワーク論」を科目として置き、連携の実際を学び、課題やあるべき姿を考察するための能力を身につけます。
今やどの分野においても、パソコンをツールとして使いこなすことが必要となっています。看護の領域においても、多量の情報を扱うこと、また在宅看護等で必要となる画像データ等の送受信を行う情報ネットワークの知識など、ICTはより必要不可欠な技術となってきます。情報学部を持つ本学は、勉強環境、キャンパスでの生活環境など、すべてがICT化されています。個人の勉強記録と振り返り、教員の指導もポートフォリオで効率良く進められます。本学においてキャンパスライフを過ごすことが、そのままICTを使いこなせる力につながります。
看護実践における技術の概念的理解と看護共通技術を習得することを目的とします。看護実践の看護技術の特性と位置づけについて理解を深め、 看護技術習得の動機づけを行います。具体的には観察、安全・安楽・自立、生活環境の調整に関する技術について学習。観察の基本、感染予防の基本(スタンダードプリコーション)、ボディメカニクスの原理原則、生活環境の調整について学ぶほか、衛生学的手洗い法、良肢位の保持と安楽な体位、体位変換、ベッドメイキングの技術を身につけます。
<この授業がめざすこと>
これから学ぶ看護学の各領域の基盤となる基礎的な技術を学びます。看護技術とは何かを確認した上で、 感染予防の基本技術である手指の衛生、 感染を防ぐガウンやマスク等の着脱方法、ボディメカニックスの原理・原則、生活環境を整える基本技術であるベッドメイキング、コミュニケーションの基本技術、体位を安楽にする基本技術などを習得します。
災害という特殊な状況下における被災の場や被災者に必要とされる医療、看護の専門的知識、技術の必要性、災害看護は緊急援助活動から防災活動まで広範囲に至ることを理解します。災害時の病態の特徴、災害看護の概念、トリアージの方法、避難住民および救援者の健康管理・看護活動について学習します。
医療の進歩について、人工呼吸器や在宅酸素吸入器などの医療機器を在宅で使用している療養者が増加している現状でこれらの機器の安全な取り扱い、また在宅療養者への指導等が看護師の重要な役割となります。在宅酸素療法、中心静脈栄養法、経管栄養法、人工呼吸療法等に関する基礎的な知識と原理・原則、機器の機能と構造、適切で安全な使用方法について演習で学びます。
看護学研究に関する思考力と創造性を涵養し、看護学の進歩に即応しつつ、将来的に高度な知識や技術を有した看護師となる基礎を備えるための科目です。看護研究の基礎を学び、量的分析法、質的研究法の理解を図る「看護研究Ⅰ」、さらに「看護研究Ⅰ」を土台として、各自のテーマによる看護研究として、「看護統合実習」や「専門職間連携活動論」と連動する「看護研究Ⅱ」を配置しています。
保健・医療・福祉分野では人々の健康の維持増進、健康の回復を支援するために、関連する専門職間の連携が不可欠です。看護職は職種間連携の調整のキーパーソンとなる役割を担います。各専門職の専門性を臨地実習体験と統合し、これからの看護職の役割を更に探究します。
神奈川工科大学では、学生の看護師国家試験合格率100%に向けて、入学時から大学・教員(アドバイザー)が一丸となってサポートしていきます。
看護学科の国家試験対策は、1年次より学年に合わせ、看護教員や業者による国家試験ガイダンス、国家試験対策講座、全国模試の実施など手厚い対策を行いながら合格を目指しています。
看護医療棟の4階には国家試験対策室を備え、国家試験対策に関連する書籍が常時閲覧できるようになっており、自習室として活用されています。また、勉強の方法、弱点や傾向など教員に相談できる環境作りをしています。
国家試験合格の鍵は、日々の学習の積み重ねになります。上手に活用し、合格に向けて頑張っています。
・看護師(国家試験受験資格)
・保健師(国家試験受験資格)
・養護教諭2種免許
(保健師免許取得後に、都道府県教育委員会に教員免許申請をして養護教諭2種免許を取得した者)
看護師資格を取得する上で、大きなウェイトを占めるのが看護実習です。看護学の領域ごとに、病院、老人保健施設、訪問看護ステーション、保育園などで実習を行うことが必要となります。神奈川工科大学においては、地域の医療機関の応援、協力のお蔭で、本学を中心に、半径5kmに36.7%、半径10kmにおいて90%の実習施設を得ることができています。病院では、厚木市立病院、海老名総合病院、伊勢原協同病院、東海大医学部附属病院、東名厚木病院、愛光病院、秦野赤十字病院、国立相模原病院等の協力を得て実施していきます。また、老人保健施設や訪問看護ステーション、各種社会福祉施設についても近隣で対応をします。このことは、看護の勉強を進める上で、時間的、経済的、また肉体的にも大きなメリットとなります。
新設した看護医療棟内には、看護学科関連施設として、4つの実習室およびこれをサポートする2つの準備室、個別演習室があります。
ベッド21台、 各種人体モデルや種類別の注射シミュレータなどの実習機器・器具があります。
ベッド15台、 各種演習用人体モデル、 心電計などの実習機器・器具があります。
沐浴槽、新生児ベッド、小児モデル人形、乳児・幼児用ベッドなどの機器・器具があります。
車いす、 歩行補助機器、 在宅モデル室、 介護用品などの実習機器・器具があります。