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ヒダントイン誘導体Aの簡便な誘導化法の研究(応用化学科/生物有機研究所 教授 山口 淳一)

ヒダントイン構造を含む化合物群は生物活性を示すものが多く、特に中枢神経への作用が知られています。しかし、新しい構造のヒダントインを合成する方法は少ないため、新規合成法を開発することを目的とし研究を開始しました。

応用化学科/生物有機研究所 山口 淳一教授

有機化学における研究方法は大きく2つに大別されます。1つめは、目標となる有機化合物を設定し、合成していくもの。2つめは、新しい合成方法を開発するものです。これは、ビルなどの建築物を建てるのによく似ています。どのような構造のビルをどこに建てるか計画し、建てていくもの。もう1つは、新しい建築方法(工法)を開発するものを想像してもらうとわかりやすいと思います。本研究では2つめの研究方法となります。(図1)

ヒダントイン(hydantoin)は中枢神経に作用するものがあり、例えばフェニトイン(phenitoin)は抗てんかん薬として知られています。さらに当研究室では、図1に示す様なヒダントイン誘導体Aを合成し、これが抗がん活性を占めることを明らかにしてきました(文献1)。この様にヒダントインは多くの可能性を秘めている化合物分と考えられ、それを明らかにするためには多くの種類を簡単に合成できる有機化学反応の開発が必要になってきています。今回、ヒダントインの1位および5位に連続して反応し、2環性ヒダントイン誘導体合成方法の開発を研究目的としました(式1)。

すなわち、ヒダントインBに塩基として触媒量のアミンC(アンモニアの誘導体)およびアクロレインDを作用しました。するとBの1位とDの3位が共有結合を形成し、続いてBの5位とDの1位が共有結合を形成し、Eの構造式をもつ2環性化合物を合成することが出来ました。Eの化合物のうちほとんどが新規化合物(世界で本研究室が初めて合成したもの)であり、興味深い性質を持っているかもしれません。現在、構造の詳細、特にcis-transの選択性について詳しく検討しています。

文献1)J. Yamaguchi, T. Noguchi-Yachide, Y. Sakaguchi, C. Shibata, S. Kanuma, A. Yoshizaki, Y. Takizawa, and Y. Hashimoto, Heterocycles, 91, 764-781 (2015).


▼本件に関する問い合わせ先

研究推進機構 広報担当

E-mailken-koho@ccml.kanagawa-it.ac.jp

 

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