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裸眼3Dディスプレイの研究 ~インテグラルフォトグラフィ方式の基礎・応用研究~(情報メディア学科 谷中 一寿教授)

特殊なメガネが不要な裸眼3Dディスプレイの1つであるインテグラルフォトグラフィ(IP)方式の研究を進めています。市販の製品でもIP方式3Dディスプレイを実現可能にするための基礎研究と、それを利用した応用研究を行っています。

情報メディア学科 谷中 一寿教授

■ヒューマンメディアと裸眼3Dディスプレイ
ヒューマンメディア研究センターの中で、私たちの研究室では3次元コンテンツ提示法の研究開発をテーマとして、特に『裸眼3Dディスプレイ』の研究・開発に力を入れています。3D映像を見るために特殊なメガネを必要としない「裸眼3Dディスプレイ」は次世代の標準的なディスプレイになることが期待されています。私たちの研究室では、裸眼3Dディスプレイの1つであるインテグラルフォトグラフィ方式(以下、IP方式)について研究・開発を進めています。

IP方式では、微小な凸レンズを多数並べたレンズアレイを通して、3D映像の撮影と表示を行います。この方式の特徴は、両目の並びを左右だけでなく上下にしても立体映像を見ることができることです。現在最も利用されているステレオ方式3Dディスプレイでは左右方向にしか変化ができないので頭を90度傾けると立体感がなくなるという制限があります。上下方向の3D表現も可能なIP方式は自然な3D映像が見られる方式として実用化が期待されていて、私どもだけでなく多くの研究機関で研究がされています。

■IP方式の基礎研究
IP方式では、非常に高精細な液晶ディスプレイと専用フライアイレンズが必要なため、実用化が当面難しいとされていました。私たちの研究室では、安価な既製品でもIP方式を実現できる拡張フラクショナルビュー(EFV)方式を開発しました(図1)。これにより市販の液晶ディスプレイを用いたIP方式3Dディスプレイが実現可能となりました。

図1 EFV(拡張フラクショナルビュー)方式の概念図

またIP方式のアニメーション映像を作成するには膨大な計算が必要なため、実時間(リアルタイム)での表示は超高速の専用マシンが必要でした。私たちの研究室では、IP方式画像の生成にゲームエンジンを使用して、そのシェーダで高速処理できる方法を開発しました(図2)。これによりPCを用いた実時間アニメーションをIP方式3Dディスプレイで見ることが可能となりました。

図2 ゲームエンジンを用いた実時間IP方式画像生成の流れ

■IP方式の応用研究
IP方式の3Dアニメーションを使った応用として、新しいホログラフィックピラミッドシステムを開発しました。これは逆ピラミッド型をした4面IP方式ディスプレイで、前後左右から見た物体の3Dアニメーションが表示されます(図3)。すべての面が裸眼3Dディスプレイとなっているので、逆ピラミッドの中で本当に立体CGモデルが動いているように見えるのが特徴です。このシステムを用いて、実物と仮想のオブジェクトを逆ピラミッド内に共存させた、裸眼立体AR(複合現実感)システムへの発展を研究中です。

私たちの研究室では、この他にもIP方式3Dディスプレイを用いたGoogle Earthの立体表示など、基礎・応用の両面からの研究を積極的に進めています。

情報メディア学科 谷中 一寿研究室 紹介ページ
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