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教員採用試験に合格する

 教員採用試験は、公立学校と私立学校では選考方法が異なっています。
基本的には当該学校の設置者が教員を採用しますので、設置する機関等が採用試験を実施します。
 公立学校の設置者は都道府県や市町村ですが、政令指定都市を除く市町村立学校は都道府県立学校と同様に都道府県が実施し、政令指定都市立学校は独自に実施します。
 また、私立学校は当該学校そのものが設置者となりますので、それぞれの学校が採用しています。
 公立学校と私立学校の採用試験の概要は次のとおりです。

公立学校の概要

■教員採用試験の流れ

 採用試験は、通常1 次試験が実施され、1次試験合格者を対象とした2次試験が行われます。
 2次試験に合格すると候補者名簿に登載され、その中から採用内定が出されます。
   試験の日程は、都道府県・政令指定都市によって様々ですが、概ね1次試験が7月第1日曜日から7月末にかけ、各地域で実施されるので、試験日が重ならなければ複数の都道府県・政令指定都市を受験することは可能です。
 

<例示:受験から採用までの流れ>

 ◎4 月上旬~6 月下旬   都道府県・政令指定都市ごとに募集要項の発表
 ◎5 月上旬~6 月下旬   願書提出
 ◎7 月上旬~下旬   1 次試験
 ◎7 月下旬~9 月上旬   1 次試験合格発表
 ◎8 月上旬~9 月下旬    2 次試験
 ◎9 月中旬~10 月下旬   2 次試験合格発表→名簿登載→採用内定
 ◎1 月下旬~3 月下旬   着任校決定・校長面談
 ◎4 月1 日  公立学校教員として着任(辞令交付)

■採用試験の内容

 各都道府県・政令指定都市の採用試験は、基本的に以下に示す試験があり、その試験を1 次試験・2 次試験に分けて実施しています。
 1次試験では「筆記試験」、「論作文試験」、「面接」等が、2次試験では「面接」、「適性検査」、「模擬授業」等の方法が多く実施されています。

①筆記試験
 教養( 一般・教職) 試験と各教科の専門試験が実施されます。
 最近はマークシート式が多くなっていますが、記述・論述式の場合もあります。具体的な内容や時間等は異なるので、受験しようと考えている都道府県・政令指定都市の情報を早くから収集しておく必要があります。
 最近は、情報公開の流れから、問題や解答を公開しているので手続きをすれば、閲覧・コピーが可能になっています。

 ○一般教養: 人文・社会・自然科学に関する基礎的な内容が出題されます。
 ○教職教養: 教職課程で受講する教育原理・教育心理・教育法規等をはじめ教職に携わる場合に必要な基本的知識を問う内容が出題されます。
 ○教科専門: 受験校種・教科(科目)に関する専門的な内容が出題されます。

②論作文試験
 最近の教育の動向に基づく教育論や実践的な指導法などのテーマで、受験者の表現力、理論的な思考力や観察力などが評価され、教師としての考え方・資質が問われます。

③面接試験
 個人面接、集団面接、集団討論など様々な形態で実施されます。
最近は人物を重視する傾向があり、1 次・2 次ともに面接を実施する都道府県・政令指定都市が増加しています。

○個人面接: 受験者の多様な経験や積極性、適応力等が評価されます。
○集団面接・集団討論: 社会性、協調性、教員としての資質などが評価されます。

④適性検査
 教員の資質として要求される種々の特性について、客観的に調べるために実施されますが、通常合否には影響されません。

⑤模擬授業
 2次試験で実施される場合がほとんどで、規定時間内に事前に用意した学習指導案に基づき、実際に授業を行います。授業の内容だけでなく、生徒との対応の仕方、板書、発声などを含め魅力ある授業を支える指導力(発想・構成等)などが評価されます。

⑥その他(実技試験など)
 小学校の音楽・体育、中学校・高校の英語・音楽・家庭などの教科については多くの場合で筆記試験のほか実技試験が課されます。
 栃木県・群馬県・千葉県などのように工業・商業などでも、実技試験が課されるところもあります。


■留意事項

 採用試験は、各都道府県・政令指定都市によって様々な制限や手続きの違いがありますので、実施要項で特に次の事項を確認し、受験に当って留意する必要があります。

①受験資格
 都道府県・政令指定都市によって年齢制限や所持免許状の種類などで受験資格が異なる場合がありますので、実施要項で受験が可能かどうかをまず把握しておく必要があります。

○年齢制限
 年齢の上限を定めている場合が多く、全国的に見て35~40 歳未満を上限とする場合がほとんどです。また一部の校種・教科で更に厳しくしたり、弾力的にしている場合があります。

○所持免許状の種類
 応募する校種・教科の教員免許状を所有または取得見込みであれば、原則として志願できます。しかし、受験する校種・教科以外の免許の所有や複数の免許の所有が必要な場合がありますので確認が必要です。

②募集校種・教科(科目)と募集人数
 募集する校種・教科や人数は、現職教員数の増減や児童・生徒数に伴って毎年変わります。
 したがって、昨年度募集があった教科でも今年度必ず募集があるとは限りません。毎年度、実施要項で確認する必要があります。また、理科や工業などは募集の際、理科(化学)・理科(物理)や工業(電気)・工業(化学)などと専門分野を掲げて募集する場合もあります。例えば、理科(化学)という場合、理科の教員でも化学分野の担当を主とする教員を募集しているということで、試験問題も化学分野が多く出題されます。
 募集人数は、教科(科目)ごとの発表と校種の合計数のみの発表の場合がありますが、合計数のみの場合は前年度の合格発表を見ると参考になります。

③願書の受付期間・応募方法
 願書の受付は、一般的に5 月上旬~6 月下旬の間の1~2 週間が多く、提出方法は持参と郵送のいずれかですが、最近はインターネットでの出願を導入している都道府県・政令指定都市が増えています。

④その他
 志願手続きは、実施要項で定めており、毎年度一定ではないため、実施年度の実施要項を熟読し間違いのないようにする必要があります。

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私立学校の概要

 各私立学校には、建学の精神のもと独自の教育方針や校風があり、それに基づき教員を採用するため、公立学校の教員と異なり、独自の方法で採用しています。 したがって、私立学校の教員を希望する場合は、基本的にはそれぞれの私立学校に確認する必要がありますが、 各都道府県私学協会が窓口となり教員志望者を紹介するための取組が行われていることがあるので私学協会に問い合わせると様々な情報を得ることができます。 また、財団法人日本私学教育研究所は、私立学校からの依頼により教員募集の情報を当研究所のホームページに掲載しているので、全国の私立学校の募集状況を知ることができます。都道府県により、次のような取組をしている場合があります。
 なお、私立学校の場合は、最初から「教諭」としての採用ではなく、①非常勤講師、②常勤講師、③教諭など勤務状況をみながら2~3年かけて教諭として採用される場合が多いので留意しておく必要があります。

■私学教員適性検査

 東京都・静岡県・愛知県・兵庫県・広島県・福岡県・長崎県などの都県では、私学協会が同一日程で「私学教員適性検査」を実施しています。ただし群馬県は、県独自に適性検査を実施し、試験日・内容等は異なります。
 この検査は、合格・不合格の判定を行う採用試験ではなく、検査の成績を各私立学校が採用する際の参考資料とするために行われるものです。
各都県の私学協会は検査実施後受験者名簿を作成し、未受験者より優先的に採用されるよう要望書を添えて各私立学校の校長へ送付します。各学校は、この名簿から採用候補者を選び、直接本人に連絡を取って面接等を行うことになります。

○「私学教員適性検査」の概要

①実施都県 東京都・静岡県・愛知県・兵庫県・広島県・福岡県・長崎県等
②受付期間 6 月上旬~7 月中旬
③検 査 日 8 月下旬の1 日
④検査内容 教職教養(50 分)
専門教科(80 分)
(国語・日本史・世界史・地理・政治経済・数学・物理・化学・生物・家庭・英語)
⑤受 験 料 10,000 円~20,000 円
⑥検査結果 9 月下旬頃本人に通知


■志願者名簿への登載・履歴書の依託

 各都道府県の私学協会が、私立学校への就職志望者を名簿に登載したり志願者の履歴書を預かり、採用予定のある私立学校へ提供するシステムです。私立学校は、提供された名簿や履歴書の中から採用候補者を選出後、本人に直接連絡を取り面接等を実施して採用の可否が決まります。したがって、名簿登載者全員に連絡があるとは限らず、私立学校から直接連絡がない限り採用はありません。

 

○神奈川県私立中学高等学校協会の例
①必要書類: 履歴書(私学協会作成の所定用紙)
課題作文「私学教育に対する私の抱負」(同 所定用紙)
②依託費用: 3,000 円

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情報の収集

 各都道府県・政令指定都市の教員採用試験実施要項は、毎年4 月~6 月に発表されることが多く、当該年度の詳細はその実施要項にしたがうことになります。
 例年、大きく変わることはありませんので、できるだけ早い時期から受験する過去の実施要項等を入手し、過去に実施された採用試験の状況や傾向等を知った上で準備をすると効率的かつ効果的な受験対策ができます。
 具体的に受験をしようとしている教員採用試験には、次のような情報を収集しておく必要があります。なお、「教員採用試験対策室」は、ほぼすべての都道府県・政令指定都市の募集要項を入手しているので閲覧ができます。利用してください。
 

①受験都道府県・政令指定都市の採用試験スケジュール
 複数を受験する場合は、試験日等に重複がないかを調べる。

②1 次試験と2 次試験の具体的な実施内容
 筆記試験・面接・論作文・模擬授業などが1 次試験、2 次試験のどちらで実施され、その内容はどのようなものかを調べる。

③筆記試験の実施分野・時間配当・解答方法等
 過去の実施問題をできるだけ多く入手し、解答方法(マークシート式か、記述式か)や出題の傾向等を事前に調べる。

④面接試験の具体的な方法
 面接には、個人面接・集団面接・集団討論等などがあるので、実施方法や内容さらに過去の質問例などを調べる。

⑤論作文試験の内容
 出題方法や文字数の制限及び過去の出題テーマなどを調べる。

⑥模擬授業の具体的な展開
 配当時間や領域、授業形態など模擬授業の具体的な実施方法や学習指導案の概要、さらに、チョーク・模造紙・教材など事前に準備できるものや制限されるものがあるかを調べる。

 

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教員採用試験の受験対策

 教員採用試験に合格するためには受験都道府県・政令指定都市の試験情報を十分に知った上で準備し、各試験で十分な成果を上げる必要があります。
 そのためには、皆さんが早い時期から受験対策を行う必要がありますが、「教員採用試験対策室」では、皆さんを支援するため様々な受験対策を行っていますので積極的に利用してください。
 教員採用試験は、4 年次の7 月に実施されるため、本格的な受験対策は、遅くとも1 年前(3 年次の6 月頃)から計画的に進める必要があります。
 そこで「教員採用試験対策室」では、合格のための受験対策を毎年、6 月から翌年6 月末までの中で計画的に設定、実施しますので、教員を目指す人はこのスケジュールに基づいて準備をしてください。
 また、1、2 年生でも教員志望が確定している人は、3 年生と一緒に準備をすれば、合格の可能性が高くなりますので、1、2 年次からでも参加してください。

受験対策1 一般教養・教職教養・教科専門等の筆記試験対策
 筆記試験は、教員になるために必要な知識を問う問題が出題されます。
 一般教養は、高校で学習した程度の基礎的な内容が出題され、教職教養は教職課程で学んだ内容をはじめ教職に携わる場合に必要な内容が出題されます。
 教科専門は、高校での学習内容に加え大学での基礎的な内容が多く出題されます。
したがって、1 年次から一般教養はしっかり身に付ける努力をするとともに、大学で学ぶ教職課程の履修も1 年次から集中し、学習する必要があります。
 一方、教科専門については、特に、高校での学習内容を反復演習し力を付けておくことが重要です。
   その上で、次のような受験対策に積極的に参加してください。

●対策講座の実施 
 一般教養・教職教養・論作文・面接等に関する講義と演習を計画的に実施します。
 ①夏期集中講座(8 日間30 コマ・大手予備校講師)
 ②春期集中講座(8 日間30 コマ・大手予備校講師)
 ③直前対策講座(5 日間20 コマ・本学教職員講師)

●公開模試(大手予備校)や本県実施問題の受験
 受験対策がスタートする3 年次の8月にアチーブメントテストを実施し、自己の力を知った上で受験対策を行い、その後、計画的に全国公開模試や本県が当該年度に実施した問題の受験などで筆記試験対策を行います。
 ①8 月上旬: アチーブメントテスト
 ②9 月中旬: 神奈川県の教員採用試験実施問題受験
 ③1 月下旬: 第1 回全国公開模試(大手予備校)
 ④3 月下旬: 受験都道府県に対応した地域対応型教養模試( 〃 )
 ⑤4 月下旬: 第2 回全国公開模試( 〃 )
 ⑥5 月下旬: 第3 回全国公開模試( 〃 )

●受験都道府県過去実施問題の演習 
 「教員採用試験対策室」では、各都道府県・政令指定都市が実施した過去数年間の問題をできるだけ多く入手していますので、必要な過去の問題をコピーし演習に活用してください。できるだけ多くの問題を解くことによって出題傾向などが分析できます。
 個別に添削指導も行いますので「教員採用試験対策室」を利用してください。

●各教養試験対策のための学習への支援
 大手予備校作成テキストを対策講座の参考書として使用するとともに自主学習にも使用します。


 

受験対策2 論作文対策
 ほとんどの都道府県・政令指定都市で論作文試験が実施されます。時間や字数の制限がある中で自己の見解を適切に論述するための技術を身につけるとともに、演習を重ねることで試験に備えます。

●対策講座の受講
 前期(5月)・後期(10月)・春期(2月)と年3回の講義があります。これを受講することで論作文の書き方を一から学びます。

●添削指導
 1年生の5月から毎週与えられた課題で論作文を作成・提出し定期的に添削指導を受けることができます。
 〇実施期間  上記の対策講座の講義後からそれぞれ10週間。毎週1題ずつ書くので、年間で30題の添指導を受けることができます。
 〇指導方法  前週に与えられた課題で論作文を書いて提出し添削指導を受けることでより良い文章に仕上げる技術を身につけます。

●段階的な演習コース
 論作文試験の制限字数は800字で行う地方公共団体が大半ですが、添削指導では200字コースと400字コースを設定し、段階的に増量して本番に臨めるよう指導しています。そのため中学・高校時代に作文が苦手だった人でも安心して取り組むことができます。

●大手予備校作成の論作文テキストの学習
 自学自修にテキストを活用し、書くことにより論述力を高めます。
 
公開模試の受験
 大手予備校の公開模試で自分の実力を試し、以後の学習計画に役立てます。
 


 

受験対策3 面接対策

 面接には「集団面接」・「個人面接」・「集団討論」などがありますが、それぞれについて対策講座で基本的な知識を学び、直前の模擬面接により対応します。



受験対策4 模擬授業対策(2 次試験・教育実習対策を含む)

 模擬授業対策として、実際に授業を行う「模擬授業研究」と1 時間分の「学習指導案」の作成を行います。また、「学校見学」では実際に学校を訪問し、現職教員の授業を見学して指導方法や教員として必要な資質、果たす役割などを学びます。
 原則として3 年次の後期から定期的に模擬授業研究と学校での学校見学を計画します。

● グループによる模擬授業研究の実施
○実 施 日 1 週間に1 時限
○実施方法 教科ごとに曜日・時限を決め学生同士で順番に授業を行い、学習指導案や授業内容等について討議を行います。
●学校見学(教育実習対策としても利用)
○実 施 日 1 週間に1 日(半日または全日)
○訪問学校 高等学校…本学との高大連携協定高校他
中 学 校…厚木市立中学校
○実施方法 教科ごとに定期的に学校を訪問して授業見学を行います。


その他 教職基礎講座

 教職につくための基礎的な知識、心構えなどを知り、併せて教員採用試験に向けた準備となる講座を開設します。

 ○実 施 日 1 週間に1 時限
 ○実施方法 ①教員に求められる資質・姿勢について
②最近の高等学校の現状と課題
③教科指導力・生徒指導力の向上のために
④保護者や地域とのかかわり・コミュニケーション
⑤学校の組織・校務を知る
⑥教員採用試験の現状と受験への心構え 等





 

 
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