

工学部はものづくりの学部です。しかし、ものづくりのためには、工学を学ぶ上の基礎科目(数学、物理、化学)の理解が必要です。そして、機械系、電気系、化学・生物系、それぞれには専門分野の基本を身につける必要があります。これらの基礎づくりは、もちろん授業を受け、理解していくことが中心ですが、必要とする知識に関連するものづくりなどを体験しながら、より理解を深めることが可能であり、効果的です。体験的授業の一つのねらいは、この工学を学ぶ上の基礎科目、そして専門分野の基本の理解を深めることにあります。

問題、テーマを見つけ、計画を立て、実行し、その結果を分析し、そして次の行動に結びつけることは、社会に出て、実際の研究活動あるいは仕事をしていく上の基本です。それは、よくPDCAサイクルと言われます。つまり、Plan Do Check Actionをスパイラルに繰り返し問題解決をしていくということです。加えて、社会で必要とされるものは、コミュニケーション能力(プロジェクトチームを組んで、仕事が行われることが一般的。)、プレゼンテーション能力(内容を誤解のないように、分かりやすく伝えることがすべてのベース。)、資料作成能力(企画書、工程書、報告書などの作成は社会では常に必要。)などです。

社会で必要とされ、大学時代に身につけておきたいPDCAサイクルにせよ、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、そして資料作成能力にせよ、一生懸命に授業を聴き、重要な項目を理解して覚えることだけでは自分のものにはなりません。自主的に、問題点やテーマを見つけ、その解決のために何をしたら良いかを考え、解決の行動計画を立て、そして実行して、その結果を多角度から分析しながら、次の解決に向けての行動計画に結びつける、そんな体験を重ねていくことが、最高の習得手法です。そこに、教育の目標を十分に理解した教員が、適切なアドバイスと指導を行うことが加われば万全です。この考え方で、工学部の体験・創成教育が行われます。もちろん、PDCAサイクル、コミュニケーション、プレゼンテーション、資料作成などの能力に磨きをかけ、自分の本当の武器とすることができるのは、社会に出てからのことです。しかし、大学でその基本を作ることができるかどうかが、社会で成功するかどうかの鍵となることは間違えありません。その意味で、本学では、この一貫した体験・創成、卒業研究の教育を大切にしているのです。
キャンパス再開発事業で、次々と新しい教育研究施設が整備されています。2006年には、電子回路設計・製作・測定、回路実習が実施できる施設「回路デザイン教育センター」が完成しました。また、2007年には電気電子情報工学科と応用化学科の実験・研究施設「電気・化学実験棟」が完成。2008年春には、本学独自のものづくり支援制度“夢の実現プロジェクト”などの活動場所となるものづくり専用施設「KAIT工房」が誕生しました。



日本技術者教育認定機構(JABEE:Japan Accreditation Board for Engineering Education )という組織があります。ここでは、大学など高等教育機関で実施されている技術者教育プログラムが、社会の要求水準を満たしているかどうかを公平に評価し、 要求水準を満たしている教育プログラムを認定する仕事を行っています。この日本技術者教育認定機構に認定された教育プログラムを修了した学生には、エンジニアの最高の国家資格である技術士の一次試験が免除されます。
本学は、この日本技術者教育認定機構に、機械工学科の「グローバルエンジニアコース(国際機械工学プログラム)」が2004年度に認定され、毎年50−60名のコース修了生を社会に送り出しています。2009年11月、本プログラムに対する継続審査が行われ、2015年3月31日までの6年間の継続認定が確定しました。さらに、2007年に応用化学科の「総合化学エンジニアコース」、続いて電気電子情報工学科の「総合的エンジニア養成コース」も認定されました。これらの認定によって「グローバルエンジニアコース」、「総合化学エンジニアコース」および「総合的エンジニア養成コース」の修了者は技術者として必要な教育を修了していることが国際的に認められるとともに、国家資格である技術士の第一次試験が免除され、卒業と同時に修習技術者として認定されます。
| 学科 | 機械工学科 | 電気電子情報工学科 | 応用化学科 | |
|---|---|---|---|---|
| 高等学校教諭一種免許状 | 工業 | ○ | ○ | ○ |
| 理科 | ○ | |||
| 数学 | ○ | ○ | ||
| 中学校教諭一種免許状 | 理科 | ○ | ||
| 数学 | ○ | ○ | ||
| 技術 | ○ | ○ | ||
| 学芸員 | ○ | ○ | ○ | |
| 毒物劇物取扱責任者 | ○ | |||
