
試合中にタブレット端末上のデータを見ながら指示を出す監督、モーションキャプチャシステムを使ったフォームの解析、スマートフォンと連動した腕時計型センサによる運動管理、いまスポーツの世界は情報技術を積極的に活用しています。
ICT(情報通信技術)の基礎・応用を学ぶとともに、身体・運動分野の基本知識とスポーツに関わる情報科学を学び、競技・健康スポーツの分野で情報技術を活用できる人材の養成をめざした情報学部のコースです。
情報学部・専門科目により基礎となる情報技術を学びます。これに加えて、スポーツ分野で使われている情報機器やセンサーの仕組み、情報処理技術などをコース科目で学びます。コース科目ではスポーツ科学と運動生理学の基礎も学びます。3年生のユニット型授業では、スポーツ情報科学分野のテーマをPBL形式で実習します。4年生では、スポーツ情報科学を研究している研究室で卒研を実施します。この他に、コース生を対象とした、プロジェクトを計画しています。
1年 | 2年 | 3年 | 4年 | ||||
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前期 | 後期 | 前期 | 後期 | 前期 | 後期 | 通年 | |
コース科目 | スポーツ科学 | スポーツ統計解析 | スポーツ計測処理 | トレーニングと 情報技術 | スポーツ情報分析 | 卒業研究 | |
スポーツ情報科学概論 | スポーツ映像処理 | スポーツ映像分析 | スポーツ情報科学 ユニットI | スポーツ情報科学 ユニットII | |||
情報学部専門科目 | プログラミングI 計算機概論 | プログラミングII ソフトウェア基礎 | 画像情報処理 ネットワーク工学 | ソフトウェア工学 インターネット | 情報デザイン Webプログラミング | モバイルネットワーク ソーシャルメディア 技術 | |
コースプロジェクト など | コース生を対象としたプロジェクト、イベント見学会、ボランティア活動 |
※コース科目は現在計画中のもので、今後、変更する場合もあります。
※情報学部専門科目は履修の例です。卒業のためには、この他の科目も履修する必要があります。
競技のためのスポーツ、健康のためのスポーツについて、科学的観点から考察します。運動生理、スポーツバイオメカニクス、スポーツトレーニングの科学、スポーツと栄養管理、スポーツと健康増進を学修します。
野球をはじめ、サッカー、バスケットボール、バレーボールなど数多くのスポーツで様々なデータ収集や統計分析が行われ、戦術解析や選手評価に利用されています。このような統計解析の基礎を、実例も用いながら学修します。
運動することによって変化する様々な生理学的データの計測法およびデータの処理法を学修します。また、生理学的データとスポーツ活動との関連を学び、競技力向上や健康増進のためのデータ活用法を学修します。
試合やトレーニングの映像から個人やチームの動作を解析するビデオ解析技術、個人の動きを精密に計測するモーションキャプチャ技術、運動データをリアルに表示するバーチャルリアリティ技術について学修します。
ゲーム(試合)における選手個人やチームのデータを蓄積して、それを分析することでゲーム戦術に活かすことができます。このようなスポーツ競技で得られる情報から、戦術を生み出す方法を様々なスポーツを例に学修します。
スポーツ情報科学分野のテーマを3〜4名のグループでのPBL形式実習を行います。1つのテーマを2〜4週かけて実習を行い、スポーツ情報科学の基礎技術と応用についての理解を深めます。
情報処理技術の基礎・応用を学ぶために、情報学部の専門科目を履修します。所属学科のカリキュラムに沿った科目履修を中心に、情報学部の他学科科目なども履修して、情報処理技術を活用できる力をつけます。
このコース生を対象とした、競技スポーツのサポート活動、健康スポーツでのボランティア活動などの課外活動、また各種イベントの見学会への参加を1年次から行い、実際の現場を通した学習を計画しています。
モーションキャプチャ装置を用いて、選手の動作を正確に計測して、動作の特徴解析を行います。計測技術、解析手法の研究に加えて、より良い動作の提案やトレーニングへの応用を研究します。
生体計測技術を用いて、トレーニングによって変化した生体機能データを分析して、スポーツ機能向上へ応用するトレーニング手法を研究します。
ビデオ撮影された試合映像を処理して、各選手の動きやチームとしての行動を抽出する画像認識方法を研究します。また、認識結果を試合戦略やチームトレーニングに応用する研究を行います。
データベースに蓄積された個人やチームの動き、球種などのデータをもとに、チームのフォーメーションやボール配球の特徴を抽出する手法を開発する研究です。
スマートフォンでスポーツ・運動活動を記録・管理するアプリを制作します。スマートフォンの位置取得、動き感知、ネットワークなどの機能を駆使したアプリ作成と使いやすいインタフェースを研究します。
3DCGで再現されたスポーツ場面を臨場感の高い映像ディスプレイで表示して、トレーニング環境に利用する研究です。スポーツ場面映像のリアリティを高めて、トレーニング効果を向上するのが目標です。
運動力学、流体力学、シミュレーション技術を用いて、ボールの運動やボールの衝突をシミュレーションする研究です。
スポーツに関する情報をわかりやすく、またデータを活用しやすく提供するWebサイト(Webアプリ)に関する研究です。
A. 様々なスポーツ分野でICT(情報通信技術)が活躍しています。このようなスポーツ分野で利用されている情報技術の研究分野をスポーツ情報科学と呼んでいます。
例)バレーボール
試合データを記録・蓄積して、データ解析を行い、選手の動き、得点方法などの統計データから戦略を練る。
例)サッカー
試合中の選手やボールの動きをビデオ撮影して、映像処理を行い、ゲーム分析を行う。
例)野球
打撃フォーム、投球フォームをモーションキャプチャ技術で分析して、スキル向上に役立てる。
例)健康スポーツ分野
スマートフォンや腕時計型デバイスで、心拍数などを計測して、体力向上、健康増進に役立てる。
A. 卒業後には、次のような職業を目指してもらいたいと考えています。スポーツ用品メーカーの技術者、スポーツデータ会社のデータアナリスト、競技スポーツ・プロスポーツのデータ分析者、健康スポーツ用のソフトウェア開発者 など
A. このコースに所属した場合でも、学科の科目を中心として勉強してもらいます。しかし、このコースの人だけの次のようなプログラムが用意されています。
・3年次ゼミ(スポーツ情報科学ユニット)
スポーツ情報科学に関する実習(PBL)を行います。(このコースではない学生は履修できない)
・卒業研究
スポーツ情報に関連したテーマを行っている研究室に優先的に所属することになります。
・課外活動などスポーツイベント参加など
このコース生を対象とした、競技スポーツのサポート活動、健康スポーツでのボランティア活動などの課外活動、また各種イベントの見学会などへの参加を1年次から行い、実際の現場を通した学習を計画しています。
バレーボール、バスケットボール、バドミントンスポーツ情報科学コースの公式戦対応コートのほか、卓球、柔道、剣道、レスリング、ボクシングの対応スペース、及び、トレーニングルームを備え、屋上にはフットサル場が設置されています。