先進技術研究所

第一期テーマ 成果概要先進ロボットの開発

パワーアシストスーツの開発

研究代表者先進技術研究所 山本圭治郎特命教授

“介護する人を力持ちにする”「ウェアラブルパワーアシストスーツ」、麻痺した手指のリハビリを好きな時好きなだけできるように、プラスチック製べローズを利用した「パワーアシストハンド」の開発を行った。

パワーアシストハンド

パワーアシストハンド
べローズによるパワーアシストハンド

パワーアシストハンドは、ベローズの自在な動きにより、指の各関節の複雑な動きに適応しながら柔らかく回転力を伝えることができる。健常側の麻痺していない手で給気・排気切り替え操作すれば、麻痺した手が自分の意思通り屈曲・伸展するのを見ることが出来るのでリハビリ効果が増すことが期待される。

リハビリ効果工場を目指して、5指を分離独立して運動させ、より緻密な動作を可能にした「マスタ-スレーブ式パワーアシストハンド」を開発した社会福祉法人神奈川県総合リハビリテーション事業団七沢リハビリテーション病院脳血管センター(医療機関)において、188例の患者に対する使用状況を医療従事者が観察して評価した結果、適合基準に合格していると判断された。

さらに、自助具として日常生活利用にも応用可能で、麻痺手の日常生活動作獲得用に日常生活補助機器としての活用も可能で用途拡大を実現できるものであるとの評価を得ている。すでに、製品として販売されている。

パワーアシストスーツ

パワーアシストスーツ

介護は重労働である介護システムの実現が急務であるが、ロボットに介護されるのは患者に対しての精神的な負担となる上、ロボットの安全性の問題が残り不安が残る。そこで、「介護する人を力持ちにする」ウェアラブルパワーアシストスーツを開発している。特徴は以下の通りである。

1)安全なシステム

動きやすさと安全性を実現するために、マスターである使用者が、スレーブである機械を着用する、マスター・スレーブ一体システム。

2)スキンシップを妨げない

機械を使用者と被介護者の間に設置せず、背面に集約。

パワーアシストスーツ

3)自然な身体動作を妨げない

腰関節と股関節とを独立に設け、柔軟な空気圧ベローズをアクチュエータとして用い、柔らかさを維持しながら強力にアシスト。

研究者紹介

先進技術研究所 山本圭治郎特命教授
研究代表者
先進技術研究所
山本圭治郎特命教授